with a little help from Stranger


71:DOMINOピザ

ジャニーニは、高木のことを考えていた。。
尾行を巻いて消えちまったのは、、警察、FBIにでも、、いただけねぇな。

ボスに気になることを伝えた。
「ボス、もう時間がないかもですぜ。餓鬼と女がFBIにでも駆け込んだとしたらことですぜ。
二人が乗ったタクシーを追ったのですが巻かれちまって、どうも高木が関わっているようで」
「高木、、」
「タクシー運転手で情報屋でした。メンゲレの部屋を見つけ出した奴です」
「お前、車が巻かれたと言ったっけ。何隠してる」
「実は、今朝、山岡の居場所の情報と交換にケイマンに2百万振り込めと脅されまして、その後、奴が指定した一時間後の連絡を待っていたのですが無しのつぶてで」
「振り込めと指示されて、俺に伝えることもせず何もしなかった?」
「2百万も払うのは、、すぐ部屋、勤め先、捜索しましたが」
「なあ、ジャニーニさんよ、なんでそいつがそんなことやったと思うの?」
「謎で分かりません。金で買えないものでもあったのですかね?」
「金じゃ買えねぇもの?お前が言うと、舌、鼻、顔面ピアスした牧師の説教みたいでよ、ふざけるな!なぜ金のことを俺に言わなかった、馬鹿!2百万と言ったのはメンゲレの情報を知ってたからだろう、お前が金を払わないのもな。この件が上手くいかなかったら代償は払ってもらうぞ。他に隠してることは?」
「いえ、ありません」
「タクシーに乗った餓鬼と女ってのは、、隠してるじゃねぇか!」
「彼等がメンゲレとどう繋がるのかはっきり分かっていません。ただ、餓鬼が絡んでいるのを別の情報で確認していたのとビルから二人が出てくるや高木が急発進して乗せたそうです」
「山岡はどうでもいいが、メンゲレの情報だけは何とかしろ」
「はい、それで提案なのですが、電気、ガス、扮装は時間がかかります。いっそ踏み込みたいのですが、なんせ30部屋ぐらいのチンケイなビルすから」
「部屋の見当は?」
「いえ、ピザの宅配装って一軒一軒、調べてけばなんとかなるのではと」
「住居人の名前、職業、家族構成はチェックしてあんだろうな?」
「申し訳ありません。すぐやります」
「ジャニーニさんよ、分かった時点でやることじゃないのか、、最悪、FBIに感づかれてメンゲレの情報、運び出せないようならガソリンで焼いちまえ。お前がガソリン体にぶっかけて突っ込むんだぞ!そうならないようにがんばるんだな、ジャニーニさんよ」
「はい、かしこまりました」

ジャニーニは、ビルの管理会社を調べて住居人の情報を得るよう、兵隊に命じた後、DOMINOピザ宅配を装って4組で一階、二階、それぞれ角の部屋からドアをノックして住居人を調べるように命じた。
30分後、ピザ作戦が遂行された。

「ピザ宅配、DOMINOです。新しく近くにお店オープンしたのでピザをサービスで配っています。
もしもし、ごめんください。ピザ宅配、DOMINOです。開店オープンのためピザをサービスしています。どうか開けてください」

2階12号室、212のマイケルと山岡、KISSの3人はいきなりの声とノックに顔を見合わせた。
山岡が口を手に当て、首を振った。
ピザ屋は執拗にドアノックを繰り返している。
やがて声が遠くなっていった。

KISSが小声で笑った。
「ピザ屋とはな、もろイタ公じゃねぇか。“俺達はマフィアよ”と言ってる様でセンスがねぇ。おっと、山岡さん、あんたをコケにしてないぜ」
「宅配はピザか中華しかない」
「徹と花子さん、感づかれたとして、今のマフィアだと思うか」
「俺が目当てならそんな凝ったことはしない」
「宇宙人でも考え付かないサービスピザだぜ。それだけあんたを恐れているのかな」
「ネガティブ、俺なんざいつでも殺せる」

マイケルが口を挟んだ

「メンゲレさんの情報がここにあると彼等が知っていたらどう?」
「どうかな、繋がるか?この部屋がメンゲレのだと」

山岡はマイケルの顔を凝視していた。

仮にそうだとして誰からだ?この二日間、誰に会った、、考えられるのは、あの運転手、ペレの神、、あ、ペレに会っていると、徹が、、待てよ、、車の中で話したな、、GOと、メンゲレのことを。彼だ、ジャパニーズ、高木だったか。そうだ、間違いない。

「マイケルの言うとおりだ。奴等の目的はメンゲレの情報に違いない」
「心当たりが?」
「二日前、徹とここに来る時、高木って名のジャパニーズの運転するタクシーに。その時、車内でGOとメンゲレの話をした記憶がある」
「じゃあ、奴等、本気だな。踏み込んでくるな。俺はないが、山岡さん、銃は?」
「グロック19、マイケル?」
「持っていない。提案があるんだ。僕が寝ぼけた振りをしてピザもらった方がよくない?応答のない部屋を怪しむんじゃない」
「イラク顔したマイケルがピザをもらえば除外される?」
「どうかな、あんた達二人は出て行ってくれ」
「何だ、どういう気だ」
「奴等の目的は俺とメンゲレの情報だ。あんた等には関係ない」
「待てよ!そんなカッコつけなさんなってことよ。又、あの手で行く」
「あの手?」
「ドラゴンでやった手さ。ロベルトの友人の警官をここに派遣してもらう」
「いや、それよりあんた達、二人はここを出て欲しい。マイケルのことがあるから頼む」
「何を言ってるのです。僕なんかどうでもいい。僕の心配なんて願い下げだ」
「そう向きになるな。花子さんはお前を助けたいと努力している。だから出て行け」
「警官じゃあ問題がこじれるか」
「今、この国がテロリストをどう扱っている。ここに居ないほうがいい」
「じゃあ、ロベルトに頼んで出るよ」
「そうしてくれ」

KISSは何度かロベルトに電話を試みたが応答がなかった。
「駄目だ、携帯も、部屋にいないな」

2012.09.19 


Secret