62: With a little help. ロベルト

with a little help from Stranger

62:ロベルト

ピコが鉄二と話している間、俺はKISSとコンタクトできた。ラッキーだった。


花子さん、徹はいなかった。
“出かけるから、と彼女のメッセージがキッチンのテーブル上にあった。
そして、GOから急な電話だ。

「kISS、帰ってたか]
「今着いたとこだ。GO、お前ともご無沙汰だな。最近、グルーヴィシャツもでかくなって会合が多くてな。そろそろ潮時だ。どうした、徹もこんな時間にいないし」
「頼みがある。下手するとあんたにも危険が及ぶ」
「お前らしくないな。俺に預けなさんな。どうしてもらいたいんだ」
「親友がドラゴンにいる。家まで力ずくでも連れ帰って欲しい」
「何があった」
「マフィア、彼はボナンノ・ファミリーにいた」
「はあ、、昨日、ボスが殺されたな」
「ガンビーノに狙われてる。その前にボスを殺る気でいる」
「付いてけねぇな。ガンビーノといえばNYで一番のマフィア・ファミリーだ。そのボスを、、なぜ狙われてる?」
「ほんの数分前、花子さんから電話があった。母親が32年前ゴメスに殺されている。ドン・ゴメス、それがボスの名、実は鉄二の父親はジャパンの広域暴力団組長だ。繋がっているかも」
「カオスだな。花子さんと徹は今どこに」
「マイケルの所だ」
「イラン人の?又来たのか」
「いや、例の貸していた太鼓を取りに行った」
「トライしてみる。ドラゴンの蒸かし饅頭、ご無沙汰でな。明日でもと思っていたとこだ」
「恩に着る。実は今、ピコがその親友と電話で話している。ゴメスはピコの親の仇でもある、実の親と育ての親の。花子さん達が今居るのは彼の部屋だ」
「もう付いていけねぇな。彼の部屋とはピコのその、養父の所か。で、花子さん達はマイケルと一緒にそこにいるのか?」
「そうだ。彼女の父、ジョセフ・メンゲレさんも昨日殺された。ゴメスの主治医だった」
「GOよ、全く理解できん。イラン人のあのマイケルとナチの、、なんでナチの医者が、、職業まで、、まあ、いい、そのメンゲレ、、さんの関係は」
「分からない」」
「俺がおかしいのかな。同じ世界に住んでいるとは思えねぇ話だな。そっちがまともだったりしてな」

数少ないマフィア物のデザインのt-シャツ、alcoholとal caponeの最初の3文字、alcを僧衣の胸に描いたのを着てキャブを拾った。
図はアル・カポネが禁酒協会で御託を述べている、そうだ牧師のアルさんだ。
20年前の作品だ。ひねりが足りなかったのか殆ど売れなかった。
確かに今時マフィア物じゃ、ウィットにもなってない。


黒塗りの車が3台、ドラゴンから2ブロック離れたキャナル側路地裏に駐車していた。
それぞれの車に数人の姿、一番前に停車していたドライバーに思いっきり睨みつけられた。
近づくな、無言の圧力って奴だ。この近々、消滅するであろう単細胞の集団は、怖い顔をすれば思い通りになるとまだ思っている。
こんなストレス飽和状態の世の中にてめえの都合で殺し合ってた日には体はもたねぇだろうが。
無人島でも提供するからよ、そこで堂々と殺し合えばいい。

鼻水が出なかったので涎を鼻の周りに塗りつけ、”お先にあの世に行っているぜ、見上げてごらん夜の星を”、風でお月様を見ながら半笑い状態で奴らの車横を通った。
完璧に知らん振りされた。最後尾の車のテールランプ上にGMのエンブレム、それに立ちしょんしていた。
正直マフィアと聞いて緊張していたのだ。GMがガンビーノ マフィア(GM)に見えた。
少し落ち着けたが誰も車から降りて、、大雨なのに気付かないはずは。
やばい、こいつら、本気だ。

ロベルトに頼むしかなかった。マンハッタン分署に友達がいる、と言っていた。
3時近かった、起きていてくれればいいが、、運良く4度目の呼び出し音で出た。

「ロベルト、俺だ。急ぐ、マンハッタン分署に友達がいるよな。チャイナタウン、コーヒーショップ・ドラゴンにパトカーを向かわせてくれ」
「どうしたの、KISS、あなた、こんな遅く」
「GOの親友がやばい。マフィアに狙われている」
「何よ、あなた頭がおかしくない。パトカーをだなんて、そのぐらい出来るでしよう。ドラゴンでオカマが喧嘩してる、って言えばパトカーすっ飛んでくわ」
「確かに、、」
「ドラゴンに向かわせればいいの」
「やってくれるのか」
「この役は私の方が上、立派なオカマに任しなさい。KISS、上ずったあなたの声聞くの初めて。じゃあ、取り掛かるわ。何台欲しいのよ」

何台欲しいの、、上ずった声だと、

ドラゴンに入ろうとして気づいた。
ロベルトの奴、お巡りにオカマの喧嘩と、、、困った。
Theme: 連載小説
Genre: 小説・文学

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