60: With a little help. 満月

下巻


上巻:With a little help from Stranger                           

プロローグ KISS&GO
1:解放
2:徹
3:Deep Purple
4:過去との遭遇
5:日記帳
6:ナチ収容所
7:アウシュビッツ強制収容所
8:ピコと徹
9:溜め息
10;火山の神、ペレ
11:スコティ トイレットペーパー
12:アルカイナ
13:ドゴン族の太鼓
14:花子さん
15:ジョセフ メンゲレ
16:水晶の夜・the night of broken glass
17:アルカイナとアルカイダ
18:見張り
19:若いテロリスト
20:マイケル(Mikhail)
21:俺?僕?
22:ゴッドファーザー
23:ワシントンスクゥェア
24:サーフィン好きなお釈迦様
25:可愛い竜巻
26:ハロウィン
27:Charlie Parker
28:もう一人のマイケル
29:決心

中巻

30:スーパー小僧
31:ルドウィック
32:毛虫
33:米大統領、自爆テロ
34:FBI
35:メンゲレとマイケル
36:交差
37:空白
38:メンゲレの計画
39:メンゲレの死
40:しり切れトンボ
41:鉄二を殺す
42:angel of waters
43:ジップス
44:徹と鉄二
45:ナチ、バチカン、マフィア
46:大福
47:good timing
48:バチカン陰謀
49:、真実,,fake、?
50:アルカイダとアルカイナ
51:華麗なペレの神
52:暴力団組長とマフィアボス
53:連鎖
54:マイケル、鉄二、徹
55:テロリスト・マイケル
56:お袋の叫び
57:タクシードライバー高木
58:独り言
59:ファイル

下巻

60:満月
61:ピコ&KISS
62:ロベルト
63:おかまの殴りあい
64:又、ペレの神
65:乱視の神様
66:ホームレス
67:テロリスト マイケル
68:あわてるマフィア
69:FBI
70:ジャニーニ
71:DOMINOピザ

フィクションです。
今もって行き先不明です。物語が意図していたものと違ってきているような、、はじめからないくせに生意気なことを。BLOG波でサーフィンしながらこのまま進みます。愛、自己犠牲を描ければ、


この小説の舞台は世界貿易センターでした。完成していたものを、又、書き直す、、とんでもない作業のしんどさと貿易センターには2年余り毎日通っていたこともあり、何もかも一旦消滅してしまいました。


主な登場人物

Go 剣持: 元商社マン、現在、風来坊
Kiss: NYに住むTシャツ デザイナー
花子 コルベ: Kissと共にグルーヴィシャツ経営  
徹 コルベ : 不思議な能力を持つ、花子とマキシミリアノ コルベの子ども
山岡鉄二: アロイの片腕・広域暴力団組長・山岡哲司の非嫡出子
山岡哲司: 広域暴力団・菅谷組会長。鉄二の父
アントニア カンポス: 鉄二の母親。
ビト カンポス: アントニアの父親、バチカン銀行系・アンブレラ銀行頭取
エリザベス カンポス: アントニアの母親、クララ・コルベの妹
クララ コルベ: エリザベスの姉。マキシリアノの母親
マキシアミリアノ コルベ: 花子の夫、徹の父、

ジョセフ メンゲレ: ドン ゴメスの主治医 
ピコ リード メンゲレ: メンゲレの養女・親友ルーリードの孫 
ルー リード:メンゲレの親友
ルドウィック:メンゲレの親友
マイケル(Mikhail Hashem Abed):20歳のイラク人テロリスト
サルバトーレ アロイ: ボナンノ・ファミリー副ボス
ドン ゴ メス: ガンビーノ・ファミリーボス  
トーマス ブシェタ: NY コロンボ ファミリーボス
ジョン スパーロ: シチリア ディマッジョ ファミリー副ボス
 
注:
NY五大ファミリー:
ガンビーノ、ジェノヴェーゼ、ボナンノ、コロンボ、ルッチーゼ。


[ホロコウスト]
ギリシア語で獣を丸焼きにして神前に供えるいけにえ。
ユダヤ人大量虐殺、ナチスドイツでは、Final Solution(民族浄化、抹殺計画)というwith a little help from Stranger


with a little help from Stranger



60:満月


自分に嘘はつけない。ここを早く出ないと夜が明けてしまう。
もうどうなろうが俺が知ったことか、と。30面の男が、自分を見失ってこの有様だ。
いや、そうじゃないな、何をやろうとしているか分かっているんだから。

花子さんはファイルを、マイケルは窓際にあるキャビネット前に突っ立って鍵穴をいじっていた。
何が入ってるのか確かめようとしている。
ドンを殺そうとしたメンゲレの部屋だ、何があってもおかしくない。
徹とは立ち上がった時と部屋を出る時、二度目が合った。
何も言わなかった。
見せたくないファイルを俺が見てしまったのでもう止めようがないとでも。
あなたの人生、お好きなように、とさえ、この餓鬼が。
そうじゃない、な、、こいつはお見通しのはずだ、なのに一言も。

外は満月に近かった。こんなに月が明るいなんて今まで気づかなかった。
これもマフィア稼業から足を洗ったおかげか。少しずつ社会に順応、、まさか、午前中はマフィアだったのに変われるものでは。

時計は一時になろうとしていた。
花子さん、徹、それにテロリスト、彼等と知り合って何日だ、、愕然とした。
数時間しか経っていなかった、なのにこの親近感は。
テロリストのマイケルとは電話で2度、3度、話していた。
いつも喧嘩越しだった、だが心地よかった。
あの我を忘れて向きになるとこなんぞかわいいとさえ感じた。誰もが隠したがる感情を奴はそうしなかった。理解して欲しいと一途だ、、この俺にだ。こいつもひどく孤独なんだ、と知った。
俺には兄弟が、、当然だ、身寄りもいないのだから。
だが徹とは血が、お互い母方の祖母さんが姉妹とは、、到底、他人では感じられないものがある。
煩わしいものではないが、かと言ってここちよいものでもない、今のところは。所詮、どうでもいいことなんだろう、どう思おうが、どう意味づけしようが。

キャナルストリートに出て東に向かった。
部下の、今朝まではそうだった、ジップスのカルロの携帯にかけた。

「俺だ。カルロ、今朝セントラルパークで捕まえた毛虫はどうした?」
「鉄二さんです!俺の車のトランクの中です。今どこすか。ファミリーは右往左往しています」
「チャイナタウンのGOLDEN DRAGONって名のコーヒーショップに向かってる。持ってきてくれないか。場所分かるか?」
「毛虫をですか、、分かりました。20分で行きます」
「ガンビーノに幼馴染がいると言ってたな。ドンの居場所を知りたい」
「殺る気で、、ボスはガンビーノの仕業で?」
「ゴメスの屋敷の地図が欲しい」
「少し時間を頂けますか?一時間、、二時間、かかるかもしれませんがなんとかします」
「DRAGONにいる。幼馴染に迷惑かけないように配慮してくれ」
「奴は俺と違ってマフィアに向いてないので来月シチリアに帰る予定です」

俺をガンビーノに売ったらのし上がれる、とカルロ達は考えるだろうか、、どうでもいいことだ。
蒸かし饅頭を頬張りながらショーウィンドに映った自分を見ていた。
客が出入りするたびにドアに描かれたドラゴンが俺の顔を嘗め回した。
カルロに裏切られたら少し応える。
ドンを銃で殺る気はなかった。毛虫を一匹ずつ食べさせて苦しめてやる。
メンゲレさんよ、本当に心臓発作起こすんだろな。




Theme: 連載小説
Genre: 小説・文学

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