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41:With a little help.鉄二を殺す

with a little help from Stranger

41:鉄二を殺す


これまでNY五大マフィアは上納金だけを取ってシチリアからの新参者にドラッグ売買をまかせていたが、NYで一番弱小のボナンノ・ファミリーは徐々にドラッグに手を染めていった。
ヘロイン、コカインがイタリアではキロ5万$、米ではコカインが1万1千$、ヘロインが25万$もしたからだ。

ガンビーノ・ファミリーボス、ドン・ゴメスはボナンノ・ファミリーとシチリアのディマッジョ・ファミリーがメデジンカルテのコカインを、ベネズエラ、エクアドル、ブラジル、パラグアイ、アルゼンチンを偽装用の積み出し地として使い、アフリカのナイジェリアを中継地としてローマ、パレルモ、カタニアまで船で運んでいる。入り江の多いスペインのガルシア海岸を出航した漁船団やポルトガルの密輸ボートを使い公海上で荷の受け取りをしているなどの情報をシチリアの盟友、インツェリッロ・ファミリーから得ていた。

帰りの船でディマッジョ・ファミリーが、アジア、中近東の阿片から精製したヘロインをベルギーのアントワープ、オランダのロッテルダム、アムステルダム、そして英の港を経由してNYまで運ぶという仕組みだった。
なぜか、リバプール、サウスポート、ロンドンなど英の港を最後に経由する荷物は税関に疑惑を持たれなかった。液化したヘロインをシチリア産のワイン、トマトの缶、オリーブオイルに混入したり、食肉の中に詰め込む運搬方法が取られていた。

三週間前、ドンはディマッジョ・ファミリーが阿片、ヘロインをタリバン、アルカイダと親密な関係のあるアルカイナから仕入れているとの情報とイタリア当局の監視の目がそれに注がれている事実をインツェリッロ・ファミリーから知らされて驚愕した。
イタリア政府から情報を受け、合衆国政府が水面下で重大な関心を持って動いている事実もFBI上層部にいるマフィア子飼いの役人が伝えてきた。
今世紀になって衰退気味のマフィア全体が壊滅的状態になると危惧したドンはボナンノ・ファミリーを除く他のNYファミリーにこの情報を伝え密かに対応策を協議していた。

したたかなコロンボ・ファミリーボス、トーマス ブシェタはこれまでのガンビーノファミリーとの確執を捨て、ドンにメンゲレとボナンノ・ファミリーが密かに進めているドン暗殺計画を教えた。
もちろん、自分が関わっていることなどおくびにも出さなかった。ドンはブシェタを全く信じていなかったが表向き命の恩人としてボナンノ・ファミリーのドラッグマーケットを引き継ぐことをNYファミリーメンバーに働きかけ了承させた。

メンバーは迅速に動いた。NY時間、午後一時半、シチリア、カタニア時間、午後七時半が決行時間だった。
ジョセフ・メンゲレはセントラルパーク内で刺殺、ボナンノ・ファミリー副ボス、サルバトーレ・アロイはリトルイタリーのレストラン、インツェリッロ・ファミリー副ボス、ジョン・スパーロはカタニアのレストランでそれぞれ食事中に狙撃された。

ドンはボナンノ・ファミリーのいい顔になっている山岡鉄二を始末するかどうか悩んでいた。
彼の父親、山岡哲司とは三十数年の腐れ縁が今も続いていた。
日本最大の広域暴力団組長として彼の存在はガンビーノ、いや、マフィア全体にとってアジアへの基点として欠かせないものだった。

出生の真相を知ったら鉄二は俺を狙う。だが、殺せば哲司はよく思わない、、グアム、ハワイでの事業に支障が、、鉄二を殺すには又とないチャンスなのだが。
合衆国政府が相手だと言えば、親父は納得するだろう、、流れ弾が当たって死んだことにするか。



テーマ : 連載小説
ジャンル : 小説・文学

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dorock osamu

Author:dorock osamu
今の社会、右、左はないのでしょうが、どのような状況であれ、妥協せず、批判的な目だけは持ち続けたい人間です。お付き合い頂けたらありがたいです。

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