続下:23 キャラメル 外交問題
キャラメル超特急
Sweet CandyExpress
23:外交問題
二日後、NYタイムズ電子版に、ビレッジ・ポイント事件に仏外交官が関わっていたこと、その人物と福建青年ギャングとの関係をNY市警が認めたとあった。
仏政府によって、国務省、市警を無視して既に月曜早朝、本国へ移送されていた。
翌日、外交官の名前、NY大学生との愛人関係が暴露された。
駐カナダ仏大使、レジナルド・ダリとクリストファー・リー、それとコカインとの関連が示唆されていた。
アランに電話した。
「どうだ、変なことはないか」
「静かだよ。そっちは?」
「アンジェリーナ姫が威張りだしたぐらいだ。
家の姫猫だ、改名されていた」
「平和な話だ。
レジナルド死んでなかったね。
耕三、ミスったな。
いくら注射したの?」
「お前も知ってるだろうが、1.2gだぞ。
普通ならお陀仏だ」
「上手く静脈に入らなかったのかな。
よかったじゃない、殺人者にならなくて」
「嫌味か?」
「殺さなくてよかった、てだけさ。
何で殺そうとしたのかな?」
「ロシュトーが殺されて俺達が普通じゃなかったってことだ。
馬鹿なことをしたって考えてるのか?」
「これからどうなるかな、、と思って。
このまま何事もなければいいけど」
「お前らしくないな、どうした、やっちまった事を考えるな。
カルロス、チキート、テキーラはどうなんだ?」
「彼らから漏れるってことか。
それは問題ない。
カルロスがすべて指示して記録は消されているし、俺たちとの関係は無かったということになっている」
「いずれ、クリストファー・リーは盗んでないと主張する。
レジナルドも無関係だと。
指紋、髪の毛、この事実をどうポリスが判断するかだ。
リュウが亡くなって良かった。
死にかけていたなんて言われたらな。
レジナルドとロシュトーが結びつかない限り安泰だ」
「ロシュトーは余計なことをしたんで怒ってるだろうな。
シルビーの言葉を覚えてるか?
やけにこの数日、耳に響く、
《彼女らに何もしてはいけない。忘れなさい》
俺達が復讐までするなんて、考えてなかっただろうな?」
「クリストファー・リーの記事が出てたな。
王暁達との関係を警察に知らせてマークさせよう。
電話するようにエイトに頼んでくれ。
クリストファーの住むマンションで見かけたと言ってな。
実際に《Cafe Shasha》でコーヒーを飲んでいたのをお前は見てるんだ」
「忘れてた、今は何も考えられない腑抜け状態さ。
寝てばかりいて、何かうわ言しゃべってるそうだ。
4歳のモモにも叱られてる。
早速、エイトに電話しとく」
「アラン、何かあったら俺が全て仕組んだと言え。
お前は厭々付き合わされた、とな。
俺の家族はアンジェリーナだけだ。
いいな!」
「、、分かった」
「《Wild World》の賞味期間はまだ有効か?
ラムはまだお前のことを気にかけてくれてるのかな?」
「今回も何もなかっただろう」
「最後、聞いたのは?」
「2年前になるかな。
モモが風呂で溺れそうになった時だ」
“今日の新聞で知ったんだが、クリストファー・リーなんとかという奴のことだ。
先週金曜のビィレッヂなんとかの事件と関係があるとか書いてあったんで知らせたほうがいいと思ってな。
飛龍ボスの王暁達が事件があった木曜の夜7時頃、ハドソン通りクリストファー・リーの部屋すぐ前にある《Cafe Shasha》でコーヒーを飲んでたぜ。
なんか背景にチャイニーズギャングの抗争とか言ってたんで関係あるのかと思ってな“
“あなたの名前は?”
“善良なチャイナタウンの市民だよ”
リュウと仲間が、ビィレッヂ・ポイント909号室に押し入った時、オーバドース状態のレジナルドをベッドの上で発見した。
数分後、ドア越しに声が響いた。
「銃を捨てて出てこい」
非常階段で逃げようと窓を開けた時、ポリスがドアをこじ開けて押し入ってきた。
リュウの仲間が発砲した。
決着はあっという間についた。
仲間二人はその場で即死、リュウは救急車内で、仕組まれた、の言葉を残して息絶えた。
虫の息だったレジナルド・ダリは、血液を入れ替えてなんとか命を取り留めた。
たまたまヴィレッヂ・ポイントすぐ裏手にあったST・ヴィンセント病院が彼の命を救った。
その日の内に、リュウが持っていたコインロッカーの鍵がペンシルバニア駅構内のものと割り出され、中から六つのプラスチックバッグに入った3kのコカインが出てきた。
その二つから2本の毛髪が発見され、五つのプラスチックバッグの表面から指紋が検出された。
鑑識が調べた結果、髪の毛、指紋ともにレジナルド・ダリ本人のものと確認された。
コインロッカーの鍵にも彼の指紋が付着していた。
レジナルドの尿からもコカインが検出され、おびただしい注射針の跡が体中にあったのでコカイン常習者だと判断された。
居間のテーブル上にあった、フリーベースを作る材料と少量のフリーベース、学生証、その脇にあった茶色のアディダスバッグから身元不明の指紋が検出された。
学生証からクリストファー・リーの身元確認と所在が調べられた。
彼はコカインのオーバドースで東30丁のNY大学メディカルセンターに緊急入院していることが判明した。
病院から取り寄せられた彼の指紋が、フリーベースの材料と茶色のアディダスバッグから検出された指紋と一致した。
NY市警はできるだけ早くクリストファー・リーとレジナルド・ダリの事情聴取をしたかったが、医者の許可を得ることができなかった。
レジナルド・ダリについては厄介なことが持ち上がった。
彼の身元が判明した時点で連絡を受けて駆けつけてきた仏領事館並びに仏国連代表部のスタッフ5人に、市警は彼への接触を阻止された。
ST・ヴィンセント病院での処置後、レジナルドの容態が落ち着くや、彼らはその日の午後、NY郊外・ロングアイランドにある仏領事館所持の邸宅に市警の許可なく移送した。
外交官は治外法権が認められていたので、市警は為す術もなく手をこまぬいて見ている他なかった。
日曜朝、重傷だった警官が死亡したので、市警は国務省に仏政府を説得してもらおうと試みた。
当初、仏政府は事件の推移を見守っていたが、駐カナダ仏大使の事件への関与が明らかになるつにれ、治外法権を盾に市警の要求をことごとく拒否した。
国務省の働きかけも失敗に終わった。
唯一の突破口はクリストファー・リーだった。
しかし、回復は思わしくなく、市警はまだ事情聴取できないでいた。
彼が仏国籍という理由で、仏政府は彼への面会を要求してきたが市警は断固拒否した。
仏政府は月曜早朝、NY市警の許可なく、連絡もせずにレジナルドを本国に移送した。
その日の夕方、頭にきた市警は国務省に相談することなく、ある仏外交官がビィレッヂ・ポイント事件に関り合いがあったとマスコミに発表した。
翌日、その名前を公表した。
仏米関係が気まずくなった。
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23:外交問題
二日後、NYタイムズ電子版に、ビレッジ・ポイント事件に仏外交官が関わっていたこと、その人物と福建青年ギャングとの関係をNY市警が認めたとあった。
仏政府によって、国務省、市警を無視して既に月曜早朝、本国へ移送されていた。
翌日、外交官の名前、NY大学生との愛人関係が暴露された。
駐カナダ仏大使、レジナルド・ダリとクリストファー・リー、それとコカインとの関連が示唆されていた。
アランに電話した。
「どうだ、変なことはないか」
「静かだよ。そっちは?」
「アンジェリーナ姫が威張りだしたぐらいだ。
家の姫猫だ、改名されていた」
「平和な話だ。
レジナルド死んでなかったね。
耕三、ミスったな。
いくら注射したの?」
「お前も知ってるだろうが、1.2gだぞ。
普通ならお陀仏だ」
「上手く静脈に入らなかったのかな。
よかったじゃない、殺人者にならなくて」
「嫌味か?」
「殺さなくてよかった、てだけさ。
何で殺そうとしたのかな?」
「ロシュトーが殺されて俺達が普通じゃなかったってことだ。
馬鹿なことをしたって考えてるのか?」
「これからどうなるかな、、と思って。
このまま何事もなければいいけど」
「お前らしくないな、どうした、やっちまった事を考えるな。
カルロス、チキート、テキーラはどうなんだ?」
「彼らから漏れるってことか。
それは問題ない。
カルロスがすべて指示して記録は消されているし、俺たちとの関係は無かったということになっている」
「いずれ、クリストファー・リーは盗んでないと主張する。
レジナルドも無関係だと。
指紋、髪の毛、この事実をどうポリスが判断するかだ。
リュウが亡くなって良かった。
死にかけていたなんて言われたらな。
レジナルドとロシュトーが結びつかない限り安泰だ」
「ロシュトーは余計なことをしたんで怒ってるだろうな。
シルビーの言葉を覚えてるか?
やけにこの数日、耳に響く、
《彼女らに何もしてはいけない。忘れなさい》
俺達が復讐までするなんて、考えてなかっただろうな?」
「クリストファー・リーの記事が出てたな。
王暁達との関係を警察に知らせてマークさせよう。
電話するようにエイトに頼んでくれ。
クリストファーの住むマンションで見かけたと言ってな。
実際に《Cafe Shasha》でコーヒーを飲んでいたのをお前は見てるんだ」
「忘れてた、今は何も考えられない腑抜け状態さ。
寝てばかりいて、何かうわ言しゃべってるそうだ。
4歳のモモにも叱られてる。
早速、エイトに電話しとく」
「アラン、何かあったら俺が全て仕組んだと言え。
お前は厭々付き合わされた、とな。
俺の家族はアンジェリーナだけだ。
いいな!」
「、、分かった」
「《Wild World》の賞味期間はまだ有効か?
ラムはまだお前のことを気にかけてくれてるのかな?」
「今回も何もなかっただろう」
「最後、聞いたのは?」
「2年前になるかな。
モモが風呂で溺れそうになった時だ」
“今日の新聞で知ったんだが、クリストファー・リーなんとかという奴のことだ。
先週金曜のビィレッヂなんとかの事件と関係があるとか書いてあったんで知らせたほうがいいと思ってな。
飛龍ボスの王暁達が事件があった木曜の夜7時頃、ハドソン通りクリストファー・リーの部屋すぐ前にある《Cafe Shasha》でコーヒーを飲んでたぜ。
なんか背景にチャイニーズギャングの抗争とか言ってたんで関係あるのかと思ってな“
“あなたの名前は?”
“善良なチャイナタウンの市民だよ”
リュウと仲間が、ビィレッヂ・ポイント909号室に押し入った時、オーバドース状態のレジナルドをベッドの上で発見した。
数分後、ドア越しに声が響いた。
「銃を捨てて出てこい」
非常階段で逃げようと窓を開けた時、ポリスがドアをこじ開けて押し入ってきた。
リュウの仲間が発砲した。
決着はあっという間についた。
仲間二人はその場で即死、リュウは救急車内で、仕組まれた、の言葉を残して息絶えた。
虫の息だったレジナルド・ダリは、血液を入れ替えてなんとか命を取り留めた。
たまたまヴィレッヂ・ポイントすぐ裏手にあったST・ヴィンセント病院が彼の命を救った。
その日の内に、リュウが持っていたコインロッカーの鍵がペンシルバニア駅構内のものと割り出され、中から六つのプラスチックバッグに入った3kのコカインが出てきた。
その二つから2本の毛髪が発見され、五つのプラスチックバッグの表面から指紋が検出された。
鑑識が調べた結果、髪の毛、指紋ともにレジナルド・ダリ本人のものと確認された。
コインロッカーの鍵にも彼の指紋が付着していた。
レジナルドの尿からもコカインが検出され、おびただしい注射針の跡が体中にあったのでコカイン常習者だと判断された。
居間のテーブル上にあった、フリーベースを作る材料と少量のフリーベース、学生証、その脇にあった茶色のアディダスバッグから身元不明の指紋が検出された。
学生証からクリストファー・リーの身元確認と所在が調べられた。
彼はコカインのオーバドースで東30丁のNY大学メディカルセンターに緊急入院していることが判明した。
病院から取り寄せられた彼の指紋が、フリーベースの材料と茶色のアディダスバッグから検出された指紋と一致した。
NY市警はできるだけ早くクリストファー・リーとレジナルド・ダリの事情聴取をしたかったが、医者の許可を得ることができなかった。
レジナルド・ダリについては厄介なことが持ち上がった。
彼の身元が判明した時点で連絡を受けて駆けつけてきた仏領事館並びに仏国連代表部のスタッフ5人に、市警は彼への接触を阻止された。
ST・ヴィンセント病院での処置後、レジナルドの容態が落ち着くや、彼らはその日の午後、NY郊外・ロングアイランドにある仏領事館所持の邸宅に市警の許可なく移送した。
外交官は治外法権が認められていたので、市警は為す術もなく手をこまぬいて見ている他なかった。
日曜朝、重傷だった警官が死亡したので、市警は国務省に仏政府を説得してもらおうと試みた。
当初、仏政府は事件の推移を見守っていたが、駐カナダ仏大使の事件への関与が明らかになるつにれ、治外法権を盾に市警の要求をことごとく拒否した。
国務省の働きかけも失敗に終わった。
唯一の突破口はクリストファー・リーだった。
しかし、回復は思わしくなく、市警はまだ事情聴取できないでいた。
彼が仏国籍という理由で、仏政府は彼への面会を要求してきたが市警は断固拒否した。
仏政府は月曜早朝、NY市警の許可なく、連絡もせずにレジナルドを本国に移送した。
その日の夕方、頭にきた市警は国務省に相談することなく、ある仏外交官がビィレッヂ・ポイント事件に関り合いがあったとマスコミに発表した。
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