17:偽威議員 前へ
17:前へ
「大和君、何をやったのだね」
「ああ、土方会長、東京に来られていたのですか」
「何をやったのだね、総理に」
「特別何も、、個人的なことを聞きました」
「何だね、それは?」
「申し訳ありません。言えません」
「、、、その顔だと、言いそうもないな」
「申し訳ありません」
「ところでだ、小安首相では駄目だ、という意見が凡凡党内で大勢を占めてきた。
そろそろ政局が動く。
もう首相は過去の人になるからぺこぺこしなくていい」
「どういうことでしょうか?
古くから付き合いがあると,あれほどおっしゃっていましたが、、」
「勝ち馬に乗らないといけない。
小安総理はもう応援しなくていい。
凡凡党は余りにも庶民の感覚、生活から遊離していた。
傲慢で胡坐をかいていた。
わしでも最近の凡凡党を見ていると情けなくなる。
小安総理は総選挙でかろうじて首班指名を受けたが、
もう凡凡党内では主民党に鞍替えを考えている政治家がたくさんいる。
悲しいことだが、200世襲家元政治家の構図が変った。
あの参議院選挙の、野良仕事気分の農相の絆創膏から二世の風当たりが強くなった。
これまでの世襲議員のように、ノータリンではもう務まらない。
二世でも良識のある、政策を立案できる政治家は残れる。
大和君、いい加減では選挙落ちるよ。
勉強するのだ」
「肌が黒いのに当選したのは加賀三郎の子だからだと最近よく耳にします。
私の当選も世襲議員の批判になっているようですが」
「もう地盤、看板、鞄が幅を利かす選挙じゃあなくなった。
日本の政治は健全な方向に向かっているのかもしれない。
世襲議員でも立派な人はたくさんいる。
加賀大和の名前で勝負できるよう勉強しなさい。
加賀と聞いたら、加賀大和のことだと、皆が思う政治家になりなさい。
今の世襲政治家のように庶民の感覚を失くしてはいけない。
絶対にね。
わしの出番はもうない。
引退するよ。
これが君へのわしの餞だ。
非があったら潔く責任を取りなさい。
前の主民党代表の原前といい、、
わしには若い政治家が権力にしがみつき、時勢を読めないのが分らん。
ああいう優柔不断で非常時に対応できるのか心配だ。
大和君、出処進退は潔くやるのだよ」
「どうだ、そっちの生活は」
「おう、サチ、元気になったぞ。代わる」
「大和、ありがとう。
幸せよ、もう何もいらないわ」
「回復が速いな。よかった。
サンタクララは気に入ったか?
「ええ。体重も増えたわ。
武蔵が料理作ってくれてる。
旨いかどうかは個人差があるけど、でも私には最高のシェフよ」
「おい、おい、武蔵が羨ましいな。
楽しそうだな。
俺達の血は働いてるか?」
「ええ、24時間、休みなし。
痣も薄くなってきた。
大和の血で黒くなると思ったけど、、でも大和の血で黒くなるなら構わない」
「そんなこと言うとほんとに黒くなるぞ」
「構わないわ。
もう前の私ではない。
痣も肌もどうでもいい。
私、思ったの、大和はいつもいじめられていた、暴力、言葉、態度、。
その時の大和の気持ちがどんなだったのだろうって、、よく考えるの。
私の痣なんてあなたの苦しみに比べれば、、
ごめんなさい、思い起こさせちゃった?」
「よく助けてくれたよな、、嬉しかった。
誰もいなかった、、ファニーも肌で悩んでいたし、
俺、いじめられていたの言えなかった。
友達はいないし、サチだけだったんだ。
天使だった。
救われた、、サチみたいな人がいるって。
お袋によくしてくれて本当にありがとう。
サチの為なら死んでもいいと思ってる。
今まで本当にありがとう」
「、、、今まで、って、、大和?」
「サチ、武蔵に代わってくれるか」
「ええ、、」
「武蔵、俺の分まで幸せになれよ。
サチ、離すなよ。
「俺の分まで、、、何を言ってんだ、お前。
言われなくても幸せになるよ。
俺だけじゃあ不公平だから落ち着いたらお前の幸せを考えてやるよ」
「そのときは頼むよ。
武蔵、ありがとう。
お前だけだ、友達は」
「大和、何だお前?
何をしんみりしてる」
「覚えてるか、中学校で俺が転向してきた日にお前が俺の首をいきなり叩いたの」
「古いな、、そうだったな、、そんなことがあったな」
「撲りかかった。
周りがびびってた。
番長に撲りかかったんだ、当然だな」
「俺が驚いたさ、いきなりフックが飛んできた。
いいフックだった」
「喧嘩が強かったのにお前、何もしなかった。
あの時ほど、撲るのが嫌になったときはない。
口から血が流れていた。
何も言わず去っていったな。
後でクラスの奴が話しているのを聞いた。
俺の首に蚊がとまったのを見て番長が軽く叩いたのにあの黒人が撲った、って。
武蔵、なぜ言わなかった、蚊を叩いただけだって」
「言ったさ、蚊が、、ってな。
お前いきなり撲ってきたからな」
「蚊が、、、俺の名前じゃあなかったのか」
「蚊を言ったのさ。
そんなこと撲られている時に言えるか。
駄洒落っぽくて洒落にもならんだろう」
「嘘だ。そんな理由じゃあないだろう、本当は何だった」
「、、、お前を痛めつけるってのが数人いたんでな、、見せしめだ」
「番長が何もできない、と見せたかったのか」
「お前が喧嘩強いのを知った。
あれで友達になれた。
弱いのとはなれん」
「大和君、何をやったのだね」
「ああ、土方会長、東京に来られていたのですか」
「何をやったのだね、総理に」
「特別何も、、個人的なことを聞きました」
「何だね、それは?」
「申し訳ありません。言えません」
「、、、その顔だと、言いそうもないな」
「申し訳ありません」
「ところでだ、小安首相では駄目だ、という意見が凡凡党内で大勢を占めてきた。
そろそろ政局が動く。
もう首相は過去の人になるからぺこぺこしなくていい」
「どういうことでしょうか?
古くから付き合いがあると,あれほどおっしゃっていましたが、、」
「勝ち馬に乗らないといけない。
小安総理はもう応援しなくていい。
凡凡党は余りにも庶民の感覚、生活から遊離していた。
傲慢で胡坐をかいていた。
わしでも最近の凡凡党を見ていると情けなくなる。
小安総理は総選挙でかろうじて首班指名を受けたが、
もう凡凡党内では主民党に鞍替えを考えている政治家がたくさんいる。
悲しいことだが、200世襲家元政治家の構図が変った。
あの参議院選挙の、野良仕事気分の農相の絆創膏から二世の風当たりが強くなった。
これまでの世襲議員のように、ノータリンではもう務まらない。
二世でも良識のある、政策を立案できる政治家は残れる。
大和君、いい加減では選挙落ちるよ。
勉強するのだ」
「肌が黒いのに当選したのは加賀三郎の子だからだと最近よく耳にします。
私の当選も世襲議員の批判になっているようですが」
「もう地盤、看板、鞄が幅を利かす選挙じゃあなくなった。
日本の政治は健全な方向に向かっているのかもしれない。
世襲議員でも立派な人はたくさんいる。
加賀大和の名前で勝負できるよう勉強しなさい。
加賀と聞いたら、加賀大和のことだと、皆が思う政治家になりなさい。
今の世襲政治家のように庶民の感覚を失くしてはいけない。
絶対にね。
わしの出番はもうない。
引退するよ。
これが君へのわしの餞だ。
非があったら潔く責任を取りなさい。
前の主民党代表の原前といい、、
わしには若い政治家が権力にしがみつき、時勢を読めないのが分らん。
ああいう優柔不断で非常時に対応できるのか心配だ。
大和君、出処進退は潔くやるのだよ」
「どうだ、そっちの生活は」
「おう、サチ、元気になったぞ。代わる」
「大和、ありがとう。
幸せよ、もう何もいらないわ」
「回復が速いな。よかった。
サンタクララは気に入ったか?
「ええ。体重も増えたわ。
武蔵が料理作ってくれてる。
旨いかどうかは個人差があるけど、でも私には最高のシェフよ」
「おい、おい、武蔵が羨ましいな。
楽しそうだな。
俺達の血は働いてるか?」
「ええ、24時間、休みなし。
痣も薄くなってきた。
大和の血で黒くなると思ったけど、、でも大和の血で黒くなるなら構わない」
「そんなこと言うとほんとに黒くなるぞ」
「構わないわ。
もう前の私ではない。
痣も肌もどうでもいい。
私、思ったの、大和はいつもいじめられていた、暴力、言葉、態度、。
その時の大和の気持ちがどんなだったのだろうって、、よく考えるの。
私の痣なんてあなたの苦しみに比べれば、、
ごめんなさい、思い起こさせちゃった?」
「よく助けてくれたよな、、嬉しかった。
誰もいなかった、、ファニーも肌で悩んでいたし、
俺、いじめられていたの言えなかった。
友達はいないし、サチだけだったんだ。
天使だった。
救われた、、サチみたいな人がいるって。
お袋によくしてくれて本当にありがとう。
サチの為なら死んでもいいと思ってる。
今まで本当にありがとう」
「、、、今まで、って、、大和?」
「サチ、武蔵に代わってくれるか」
「ええ、、」
「武蔵、俺の分まで幸せになれよ。
サチ、離すなよ。
「俺の分まで、、、何を言ってんだ、お前。
言われなくても幸せになるよ。
俺だけじゃあ不公平だから落ち着いたらお前の幸せを考えてやるよ」
「そのときは頼むよ。
武蔵、ありがとう。
お前だけだ、友達は」
「大和、何だお前?
何をしんみりしてる」
「覚えてるか、中学校で俺が転向してきた日にお前が俺の首をいきなり叩いたの」
「古いな、、そうだったな、、そんなことがあったな」
「撲りかかった。
周りがびびってた。
番長に撲りかかったんだ、当然だな」
「俺が驚いたさ、いきなりフックが飛んできた。
いいフックだった」
「喧嘩が強かったのにお前、何もしなかった。
あの時ほど、撲るのが嫌になったときはない。
口から血が流れていた。
何も言わず去っていったな。
後でクラスの奴が話しているのを聞いた。
俺の首に蚊がとまったのを見て番長が軽く叩いたのにあの黒人が撲った、って。
武蔵、なぜ言わなかった、蚊を叩いただけだって」
「言ったさ、蚊が、、ってな。
お前いきなり撲ってきたからな」
「蚊が、、、俺の名前じゃあなかったのか」
「蚊を言ったのさ。
そんなこと撲られている時に言えるか。
駄洒落っぽくて洒落にもならんだろう」
「嘘だ。そんな理由じゃあないだろう、本当は何だった」
「、、、お前を痛めつけるってのが数人いたんでな、、見せしめだ」
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「お前が喧嘩強いのを知った。
あれで友達になれた。
弱いのとはなれん」
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