17: With a little help. アルカイナとアルカイダこのエントリをはてなブックマークに登録

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17:アルカイナとアルカイダ

情報屋のレポートを手に悩んでいた。
ドンを殺すこともいとわない、、、、親友を殺されたからか、、その親友がピコの実の父親とは、、こんなことをボスのアロイに言ったらメンゲレはやばい、、利用されて殺される。
どうしたものか、、こっちが何らかの行動を起こさないと直にアロイに伝えようとするだろうな、、
あの電話から五日も経っている。
親友の仇か、、、今時、野暮ったいことを、、、、ピコが離婚したと知ったらGOはどうする、、いや、、彼女が結婚したのを知らないはずだな、、、それにしても一体どこにいるんだ、GOよ。親父が貿易センターテロで死んでから滅茶苦茶になったな、、日本にまだいるのか、、?

翌朝、アロイがメンゲレのことを聞いてきたので驚いた。メンゲレは俺が話さないと踏んだようだ。

「鉄二、ジョセフ メンゲレ、ドンゴメスの主治医から電話があった。ドンを殺すなら手伝うとよ。どう思う、、我等が盟友、メデジン・カルテとラスベガスのガンビーノ一派が接触したそうだ。ガンビーノにラブレターを出した」

メンゲレは死ぬ気だな。悩んで損したような気分だ、俺なんかに電話せずにアロイにかけりゃよかったんだ、、、。
鞄からレポートを取り出してアロイに手渡した。
ページを捲っている。右目とその眉毛が左目から逃れようとするかのように上を向いた、連動して”shall we dance”?だが、ヒップなしのホップだけだ。
「どうしてメンゲレを?」
「ガンビーノに友達がいまして彼から変な情報を聞きました」
出任せを言った。アロイが訝しそうな目付きで俺を見た。最愛の奥方に、体にいいからと無理矢理、毎日手渡される栄養剤を飲み始めてひどい偏頭痛に悩まされているって感じだ。

「そいつに俺のことを喋ってるのか?」
こうだ、、マフィアはいつも自分に置き換えて身の安全を確認する。
「いえ、一切、話していません。学生時代の友達というだけで」
「そうか、、そんなやばい情報をおまえに知らせるとはな、、」
まずかったか、、これで俺を警戒するかもしれない。

レポートを読み終えて俺を見た。
「親友を殺された、、、鉄二、どう思う?」
「本気だと思いますが、もう76ですから」
「そうだな、太鼓の中身が変わっていたのも理解できるな」

アロイは電話でシチリア ディマッジョ ファミリー副ボス、ジョン スパーロと話している。
まだ俺は信用されているようだ、少し安心した。

「そこまでやるのか。ガンビーノが手品の黒幕かはっきりするまで待たないか。下手すると潰されるぞ」
「ベガスのガンビーノファミリーが中米、エルサルバドルでメデジンとカラオケやったそうだ。俺達を裏切る気だ」
「本当か!、、、それでコカインの値上げを、、アロイよ、三ヶ月前メデジンがオンス、5$上げてくれと要求してきた」
「俺はドンを殺る。あんたはインツェリッロのボスのヴィットリオを消すってのはどうだ?」
「しくじったら終わりだぞ。ドンの腹心のマンガノを消して様子を見るってのはどうだ?」
「ドンを最初に消さないとこっちが殺られちまう」

ジョン・スパーロはしばらく考えていた。
メデジン・カルテがコカインの値上げを要求してきたのは、これが背景にあったのか。メデジンとカリ・カルテがガンビーノに付けばこっちの商売は成り立たなくなる。しかもライバルのインツェリッロは勢力を拡大する。

「分かった。俺達はインツェリッロの老いぼれボス、ヴィットリオを消す。どうだ、殺しは同じ日の同時刻にするってのは?そのほうが警戒されなくていいだろう」
「了解だが、あんた一人で決めていいのか、、」
「ヴィットリオが消えれば誰も文句はないさ」
「アルカイナはどうだ、、奴等もガンビーノに付いたらヘロイン手に入らないんだろう?」
「アロイ、今更なんだがあいつ等アルカイダと繋がりがあるようだ。最近、変な奴がうろうろしていてな、マフィア関係の捜査官じゃない、別の機関だ、、テロリストなど取り締まるな」
「なんだと!今更だと!何度も念を押したはずだ!テロリスト集団とは関わりあいたくないとな、奴等を切れ、さもないと関係を絶つ!ちんけいなマフィアが合衆国政府、相手に何が出来る!すぐ切れ!さもないとすべてあんたとの関係は終わりだ」

電話の後もアロイは怒っていた。

アルカイナとアルカイダが繋がっている、、とんでもないことに巻き込まれてしまった。ドンを殺すどこじゃないぞ、、もう政府が動いているかもしれない。

theme : 連載小説
genre : 小説・文学

18:With a little help .見張りこのエントリをはてなブックマークに登録

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18:見張り

いつもの日曜日だ、誰もいない診療所に一人、、これからやろうとしていることをピコには気付かれたくない、、日曜日になぜ診療所に、、、と小言を何度聞かされても。

もう一週間にもなるのにアロイから連絡がない。あせっていた、コロンボ・ファミリーボス、トーマス・ブシェタとの約束の期限が迫っている。早くドンを殺さないと、、

緑が濃くなったセントラルパークを七階から眺めていた。クラクションの音と鈍い衝突音がした。通りで双方のドライバーが降りてきて向かい合っている。
1ブロック先で六月の穏やかな日差しを浴びて、あのホームレスがベンチで仰向けの姿勢で伸びている。この数日何度も見かけた顔だ。
ジーパン姿に靴は汚れて黒ずんでいる。黒っぽい長めのシャツの左下に、CKJEANS、その上にCALVIN KLEIN(カルバンクライン)のロゴ、目はこちらを向き、いつもの姿勢、、右手を枕にしてシャツの胸元をはだけ、左手がだらしなく地面に垂れている。
胸元から何かが光って路上に転げ落ちた。それを取り上げようと上半身が起きた。
机の引き出しから双眼鏡を取り出した。
携帯電話だ、、ホームレスが?やはり監視されている、、アロイの差し金か、、、、それともブシェタ、、、、ドンか?
今、置かれている状況に身震いした。アロイがドン殺しに加担するのか読めない、、、彼等を手玉に取れるだろうか、、もしドンに知れたら、、。
また身震いした、、、死ぬ覚悟は出来ているのに、、

3時40分、紙袋にポップコーンを一握り入れて診療所を出た。
ストロベリー・フィールズの西側に位置する“WOMEN'S GATE(W72丁にあるセントラルパーク出入り口)”から入ってポンペイのモザイク横のベンチに座った。モザイクのセンターに"IMAGINE"が刻印されている。広場は観光客で溢れ、いろんな国の言葉が飛び交っている。

膝の上に紙袋を置いて、ポップコーンを食べながらホームレスが現れるのを待った。
案の定だ、WOMEN’S GATE脇の木陰に身を隠して観光客に視線を走らせている。

東洋系の若者がバニラアイスクリームのコーンを手に自分のすぐ横に座った、ジャパニーズだろうか。
彼の目を見ながら携帯を取り出した。

「セントラルパークのストロベリー・フィールズに至急お巡りさんを寄越してくれ!ひったくりだ!ホームレスのひったくりに遭って財布を取られた!早くしてくれ!」
「ストロベリーフィールズですね!あなたのお名前は!」
「早くしてくれ!まだホームレスはここにいるんだ!観光客を狙っている!」
「もしもし!もしもし!」

目を丸くしているジャパニーズが逃げようと中腰になった。
誰だってそうしたくなる、老人が穏やかな顔をしてのんびりベンチに座って警官を呼んでいる、、声だけ臨終間際じゃあ。
若者のジャケットの後ろのすそをしっかりと掴んだ。
「君、驚かないでくれたまえ。私はブロードウェイの役者だ。演技なんだよ、、付き合ってくれないだろうか、、どうもこのパートは一人でやるには苦痛でね、、変身できなくなったカメレオンの心境なんだよ、、、、わかるだろうか」
目を丸くして見つめたままだ。どうしたものか思案しているという感じでもない、困った、英語が理解できないでは、、、もう警官が来る。
「ここの役者は本当に警察に電話するのですか、、、、驚きました」
よかった、理解してくれている。
「そうなんだよ、、、右横、30度の角度にホームレスがいる。見えるかい?」
「え!、、ええ、」
「もう警官が来るはずだ、財布をひったくったのはあのホームレスだ、と言って欲しい。そう言ってくれたら100$払うよ」
「本当ですか?でも、みんな嘘なんでしょう?」
「よく気付いたね、もちろんだ、、あのホームレスもこれから現れる警官もすべてブロードウェイの役者だ。だから気兼ねなくおおげさにやって欲しい。役者になったような気でね」
「そうですか、、、それならやりたいです。でも、、それだけで100$なんて」
「これはギャラだと思って」

二人の制服警官が急ぎ足で広場に入って来た。
若者がホームレスを指差しながら警官に説明している。

ホームレスがゲート出口に向かって走り出した。


イラク人のマイケル(Mikhail)はケネディ空港に降り立った。
アフリカで知り合った花子さんの住所のおかげで疑われることもなくイミグレを通過できた。
ここまではすべて計画通りだ。


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genre : 小説・文学

19:With a little help.若いテロリストこのエントリをはてなブックマークに登録

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19:若いテロリスト

親父はアメリカのハリーバートン(Halliburton、米、石油サービス関連会社)のイラクの子会社ROOTで働いていた。
サダム(フセイン)崩壊後、クゥエートから故郷、バグダッドに戻ってきた。
しかし、米系の会社に勤めているというだけで脅迫を受けた、、、2年前から行方知れずだ、、12と14の妹とお母さんは自動車爆弾で死んだ。
2003年の戦争以来、この5年ですべてが変わった、、結局アメリカなんだ、こうしたのは、、恋人のライラは家族と共にシリアに逃れて一家を支えるためにダマスカスで娼婦になった。まだ16だったのに、、僕も変わった、、もう訓練を積んだ立派なテロリストだ。 

ケネディ空港からNY市内に向かっているバスから見える景色は予想したものではなかった。結構、汚い、蝕まれている、という感じだ。何にだろう、、くだらない国の威信か、、、くすんだ曇り空に同化して消えてしまいそうな建物、道路も元気がない、、押し付けられてもうでこぼこだ。
バグダットと同じだ、違うのは空気だけ、、いつ爆発するかも分からない状況でストレスは極限なのに、いばったアメリカ兵は虫けらを見るような目付きで僕等を蔑む。

突然、家にあった唯一のアメリカ・レコード、ヘッド・ハンターズ(注)のウォーター・メロンマンの曲が聞こえてきた。77年に親父が初めてアメリカに行った時、持ち帰ってきたものだ。
後ろだ、振り向くとピアスをした若者のラジカセからだった。
無性に腹立たしくなってきた、この曲が好きだ、、よく親父が聴いていた、、だからこそ、、こんなアメリカの曲が好きな自分に我慢できない。

市内に入ってますます怒りは増してきた。
もう先程の景色ではない、綺麗だった、、躍動感がある、、高い、、ビルが、、平和だ、テレビ、映画でよく知っているニューヨークだ、憧れていた、、、、怒りではちきれそうだ。
平手で思いっきり右頬をなぐった。すごい音がしたのにウオーターメロンマンの曲とシンクロして誰も気付かない、

ポートオーソリティのバスターミナルからタイムズスクゥエアに向かった。
通りは人で溢れていた、、男、女、、通りの向こうを信じられないぐらいのドレスで着飾った女、映画、テレビでも見られない姿だ、、金を持っているのだろう、、頭がとんがって光っている、アイスクリームのコーンだ、、それにネックレスを付けている、、コーンレックスだ、馬鹿な、、帽子にまで装飾品を。
ドレスが横に広がっているので通行人の邪魔になっているのに、、なんて利己的なんだ、、ああ、逆ににらみつけている。
こんなのが歩いているなんて、、歩けるなんて、、なんて自由、、、馬鹿、、、なんでもいいのか、、ここでは。
あ、、ホームレスだ、、、ああ、ぶつかる、、、どうしたんだ、なぜ避けるんだ、、ぶつかれ、、相手が金があるんで避けたのか、、、ドレスをずたずたにして剥ぎ取れ、、ホームレスよ、、やっちまえ、、ホームレス、、嘘なんだ、、、こんな世界は、、平気で罪もない人を殺すんだ、、やり放題に滅茶苦茶にして、、危険な、有毒なゴミを振りかけて知らん振りして、自分達は安全な所でのんびりと眺めているんだ、アメリカという国は、、世界中で、、自国の為なら何でもやるんだ、、人命なんて眼中にないんだよ。

ケニアのナイロビで、ひったくりに遭ったアフリカ旅行中のジャパニーズの女性を僕が助ける芝居で花子コルベさんに近づくことができた。
NYに住んでいる白人ではない東洋系のアメリカ人、特にジャパニーズというのにアルカイナは目を付けた、ジャパンとテロリストは関連性が薄いから、と。アルカイナはアルカイダの下部組織で主にアメリカ国内の組織との連携を模索していた。
僕は喜んで志願した、幹部連中は20歳じゃあ無理だと言った。でも、それが上層部を動かした、若いテロリストの方が米入国が容易だと。

花子さんからもらった住所を手に地下鉄に乗った、ダウンタウンだ。
彼女に迷惑をかける、それどこじゃない、家族が、、一生がずたずたになる、、でも計画にはどうしても彼女が必要だ。
花子さん、、御免なさい、、許して、、、。

キャナル通りで地下鉄を降りて通りに出た。
あの空に貿易センターがあったんだ、、僕もやらなければ、、

注;
Head Hunters:Herbie Hancock(ハンコック)中心の1973年のアルバム、jazz fusionとfunk、R&Bを融合。



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genre : 小説・文学

20:With a little help. マイケル(Mikhail)このエントリをはてなブックマークに登録

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20:マイケル(Mikhail)

花子さんの住所を簡単に探し当てた。
入り口のブザー、、501、これか、五階に一つだけ、ほかに部屋はないのか。
呼び鈴を押すのを躊躇しているといきなりブザーが鳴った。

五階でエレベーターを降りると、子どもが10m程先に立っていた。
この子は花子さんの?ブザーを押してくれたのは、、上から見ていたのか。
ごく自然に笑みが出た、当然、笑みが返ってくると、、違った、僕を睨みつけていた。ここに来るのを知っていたかのようだ。僕が問いただしたい言葉が彼から飛んできた。
「どうして?」

もしかして、この子は僕がやろうとしていることを、、、。
彼の頭上に、首が、花子さんの顔が不意に現れた、お母さんの、、、だぶった。

「あら、、、マイケル!マイケルなのね?」
「、花子さん、今朝、着きました。ここに連絡もせず来てしまいました」
「よく来たわね!さあ、入りなさいよ!こんなに早く来られるなんて思っていなかったわ。徹、どうしたの、黙って突っ立ったままで。マイケル、この子の名前は徹よ。さあ、こちらに来て」

最後の言葉で花子さんの首から下が出てきた、よかった、、繋がっている。
僕が近づいても徹は動こうともしなかった。小さな体で阻止しようとしていた。
花子さんが徹の手を取って道を開けてくれた。普通なら叱って当然なのに、その仕草が優しかった。

花子さんは子どもと二人だけで住んでいると思っていたのに部屋には男が二人いた。KISSとGOと名乗った。訪問者のようには見えない、友人?恋人?
二人ともだらしない格好だ、よれよれのジーパンにTシャツ姿、その胸に三人の男、楽しそうだ、友達か、、どう見てもあの顔はモハメッドだ、携帯を手に、、何をしてる、、横に立っているのは、、あれは衣、、キリストか、、じゃあ、、足を組んで座っているのはシッダルサ?、、馬鹿な、、三人、、携帯、、ipodを手に、、何を楽しそうにしている、、あんた達には非はないさ、、だがな、片割れ達が殺し合ってんだよ。こうなるなんて知らなかったのかよ、読めなかったのかよ。僕は無神論者さ、、信じない、、あんたらも何も、、、。

花子さんの声が、、、みんなが僕を見ていた、、徹はまだ睨んでいる。
居間、、テーブル、、目の前にコーヒーカップ、どのくらいここに。

どこにいるのか分からなくなる時がある、、最近ひどくなった。
始まったのはあの時からだ。お母さんと妹二人が乗った車が目の前で、、手が、、足が、、お母さんの、、塊が、、一緒に乗る予定だった、、携帯を忘れて乗り遅れた。

「、、、、KISS、GO、、徹、、、マイケルよ、アフリカのナイロビで引ったくりに遇った時、助けてくれた。こちらの大学に入りたいと言ってたわね、編入できそうなのね?」
「はい、手続きがあって、可能なら一月ほど泊めていただけないでしょうか?」
抑揚のない声、、冷めた、、徹だ。
「お母さん、駄目だよ。マイケルをここに泊めてはいけないよ」

知っている、、この子は僕が何をやろうとしているのか。

部屋の空気が一瞬にして凍った。
当の本人の前でこんなことを言うなんて、しかも餓鬼だ、いや、だから許されるか、。
そうじゃあなかった、花子さんが徹を見ている、男二人も、みんな真剣な目付きだ。
子どもを真ん中に最後の晩餐か、、、滑稽だった、笑いたくなった。大人、三人がちび餓鬼の言葉に当惑、いや、、たじろいでいる。信じられない言葉を聞いた、という感じでもない、そこがおかしい。
神の啓示かよ、子どもの言葉だぞ、何をそんなに大げさなんだ?
花子さんまで、、ここでは餓鬼をなんとかしないと居られないかもな。

困りきった顔をしてやった、山里離れたお寺でお坊さんに宿泊を拒否された瀕死の旅人のような。
実際そうだ、僕は一人だ、、見知らぬ土地で困っている、身寄りも誰もいない旅人だぞ。

「花子さん、徹君に嫌われたようです。僕はホテルを探します。いきなり来て御免なさい」
予測していた言葉が飛んできた、平和ボケした大人はちょろい。
「マイケル、いいからしばらく居なさい。ホテルなんてすぐ探せるわ」

うまく行った。時間をできるだけ稼いで計画を速めなければ。

徹はまだ睨んでいた、男二人も僕を見ている。
僕は彼らにひどいことをする、、睨まれて当然だな、、花子さんは、、違った、いつもの優しい目で僕を見ている、、おや、、、どこか違う、悲しそうだ。
憐れみ?、、どうして、、、どうして僕を憐れむんだ?

コーヒーカップに一つだけ残っていた、小さな、小さな、泡がいなくなっていた。


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21:With a little help .僕?俺?このエントリをはてなブックマークに登録

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21:僕?俺?


翌朝、貿易センター跡地に行った。
値の張りそうなデザイナー・ブランドを着た、同じ世代の若者達が歩いている。皆、一様に自信満々だ。
オーデトワレ、オーデコロンのにおいをまき散らしながら、早足で歩くスーツ姿の兵隊、女達と何度もぶつかった。特に彼女等は巨大な胸を前方に押し出し、これでもかと言わんばかりに反り返っている、まるで槍だ。
どうして同じように歩けないのよ、、アマゾネス達が食い入るような非難の一瞥を投げては通り過ぎていく。気後れしている自分がいた、、左頬を平手で殴った。
睨み返してやった、僕は知らん振りを装うことさえいやだ。でもそれにも疲れはてた、くだらない、馬鹿なことに反応している自分に嫌気が差した。

ウォール街に入って、思わず“にやっ”とした。
ビルの片隅でスーツ姿の男達が鼻に白いものを付けて“ぐすぐす”鳴らしている、ドラッグ風邪だ、まだ流行している。数字の上下で一喜一憂するゲームをやるには、トイレット・ペーパーと同じぐらいの必需品だろうからな。どんどんやってくれ、いくらでもアルカイナが供給するよ。

広場、噴水だ、、、銀行前か、、褐色と黄色の水しぶきがいきなり飛んできた。それに太陽の光線が絡まって一変した。,それにアーク状になって伸びて真っ青の空にかかった。隙間からさんさんとまぶしい光が降り注いでいる、まるでカライドスコープだ。
その中を平然と歩いている黒白模様の兵隊達が急に現れた。
こんなに美しいのに見ようともしない、、見えてないのか、、そうか、見えないんだ。
人生を、勝ち負け、成功失敗、出世落第で判断している、ほんの一握りの成功者とその他多くの落伍者の世界で生きているからだ。
年老いたら悲惨だ、、負けが決まった,人、老人は居場所がない。
前から車が来たらどうする?進入禁止の道路を真っ直ぐに走ることしか頭にないのか?
こんなにきれいな水しぶきが見えないなんて、、。

公衆電話を探していた、、どこにもない、、結構、難しい。
そうだ、レストランなら、、前方にイタリアンレストランの看板が見える。何かを暗示しているような気分になった。
電話相手の名前は山岡鉄二、NY五大ファミリーの一つ、ボナンノファミリーの副ボス、サルバトーレ アロイの部下だった。
ジャパンのギャングボスが父親らしい。どうして東洋の国にアルカイナはこだわっているんだ、、花子さんの所にも、、GO、、彼もだ。
今回はオールジャパニーズキャスト、、だと言ってた、、知ってたのか花子さんの所にいるのも、?

受話器を取って深呼吸をした。
なんせ相手はマフィアだ、、“僕”を使っては駄目だ、”俺”だ、、、僕はテロ、、俺はテロリストなんだから。

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dorock修

Author:dorock修
物語,音楽をとおして何かを共有できないか、心に入り込めないか探っている者です。
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